岡山県倉敷市に拠点を構える株式会社松本鉄工は、1965年の創業以来、お客様のニーズに合わせたオーダーメイドのロボットシステムインテグレーターとして、製造業の自動化・省力化に貢献してきました。自動車メーカーをはじめとする様々なお客様に対し、設計、製作、組立、据付、メンテナンスまで一貫したソリューションを提供することで、現場と事業の未来を創造しています。「設備で変える、現場と事業の未来」という言葉には、お客様の設備投資を未来の資産とするための強い想いが込められています。
今回は代表取締役社長 杉原様からお話をお伺いしました。
【杉原様のこれまでの経緯・背景】

当社の歴史は、1965年に私の母方の祖父が創業したことから始まりました。父は別の道を志したため、私がアメリカの高校・大学で学んでいた頃から、「いつかは会社を継ぐ」という覚悟を持っていました。
そして2011年、25歳という若さで2代目社長に就任しました。しかし、その初日には遅刻をしてしまい、先輩社員から厳しい言葉をいただくという、今振り返れば波乱の幕開けでした。それでも、日々の業務を通して着実に経験を積み重ね、10年の歳月を経て、ようやくこの会社が「自分の会社になった」と強く感じています。
若くして経営を担うことは、想像をはるかに超える重責でしたが、アメリカでの留学経験が、私のグローバルな視点や多様な価値観を育む上で大きな影響を与えてくれました。異なる文化や価値観に触れたことは、今の私の経営判断の要となっています。
あの時、困難から逃げることなく、真正面から経営という課題に向き合ったからこそ、今の松本鉄工があるのだと確信しています。
取材担当者(丸山)の感想
25歳という若さで社長に就任され、想像もできないほどの苦労があっただろうと感じました。海外での経験を活かし、逆境を乗り越えて会社を「自分の会社」と感じるまでの道のりは、並大抵のものではないと思います。就職活動においても、困難に立ち向かう勇気と、自身の経験を糧にする姿勢が重要だと改めて感じました。

【株式会社松本鉄工の事業・業界】

私たちの主力事業は、産業用ロボットを活用した自動化設備の提供です。特に自動車業界のお客様を中心に、省人化や生産性向上に貢献するオーダーメイドの設備を開発し、納入しています。
お客様のニーズを丁寧にヒアリングし、最適なシステムを構想・設計することから始まり、部品の製作、設備の組立、そして現地への据付まで、一貫して対応できる点が私たちの大きな強みです。お客様の声に応え、製品という“カタチ”にすることで、社会の豊かさに貢献したいと考えています。
この一貫体制の中で、顧客対応やプロジェクト全体のスケジュール管理などを担うセールスエンジニアは、多岐にわたる業務を担当する非常に重要な役割を担っています。近年では、AI技術の活用も視野に入れており、過去40年分の完成図書をAIで整理・活用するなど、将来的な可能性を追求しています。
工場自動化という分野は、人手不足が深刻化する現代において、その重要性はますます高まっていると認識しています。お客様の課題を解決し、共に成長していくことが私たちの使命です。AIの進化は目覚ましく、私たちの業界においても革新的な変化をもたらすと期待しています。
取材担当者(丸山)の感想
お客様のニーズに合わせて、ゼロからオーダーメイドの設備を作り上げるという仕事は、非常に専門性が高く、やりがいも大きいだろうと感じました。設計からメンテナンスまで一貫して対応できる体制は、お客様にとって大きな安心感に繋がると思いますし、就職活動においても、専門性を高めたいという学生にとって魅力的な環境だと感じました。

【株式会社松本鉄工の採用活動と社員教育】

現在、新卒採用はほとんど行っておらず、中途採用を中心に人材を強化していますが、将来的な育成を目的とした採用活動も視野に入れています。私たちは、社員の皆さんが働きやすい環境を整備することを非常に重視しており、その一環として、2023年からは完全フレックス制度(コアタイムなし)を導入しました。
これにより、社員は月単位で160時間勤務すれば、働く時間や場所を自由に決めることができます。さらに、年間休日も従来の86日から120日へと増加しており、将来的には160日を目指しています。
私は、「ずるをする人はいないと思う。働く人の本質を信じて制度を設計している」と常々考えています。社員一人ひとりの自主性を尊重し、最大限に能力を発揮できる環境を提供することが、会社の成長に不可欠だと信じているからです。
制度を導入する際には、社員の声に真摯に耳を傾け、より良いものへと改善していく姿勢を大切にしています。このような自由度の高い働き方は、社員のワークライフバランスを向上させ、創造性を高める効果も期待しています。
取材担当者(丸山)の感想
完全フレックス制度や年間休日の大幅な増加など、社員の働きやすさを真剣に考えている点が素晴らしいと感じました。「働く人の本質を信じる」という社長の言葉には、社員への深い信頼が感じられ、このような環境であれば、主体的に仕事に取り組むことができるだろうと思いました。就職活動においても、働き方を重視する学生にとって、非常に魅力的な情報だと思います。

【杉原様から学生へのメッセージ】

学生の皆さんには、ぜひ「もっと遊んでいい、外の世界を見てほしい」と伝えたいです。大学時代は人生の中でも特別な時間であり、日本国内はもちろん、海外にも積極的に出て、多様な視点を持つ経験をしてほしいと心から願っています。
社会に出る前に、様々な文化や価値観に触れ、自分自身の考えを深く掘り下げることが、将来必ず皆さんの糧となるはずです。
もちろん、就職活動も重要なステップですが、それ以上に、色々な経験を通して自分自身を成長させることを大切にしてください。広い視野を持つことは、グローバル化が進むこれからの社会で活躍するために不可欠な要素だと考えています。
Universidadでの学びはもちろん重要ですが、それと並行して、様々なことに興味を持ち、積極的に行動することで、人間としての幅を広げていってください。
取材担当者(丸山)の感想
「もっと遊んでいい、外の世界を見てほしい」というメッセージは、学生にとって非常に心に響く言葉だと思います。就職活動に焦るのではなく、学生時代に様々な経験を積むことの大切さを改めて認識しました。多様な視点を持つことの重要性は、社会に出る上で本当に不可欠だと感じます。

【株式会社松本鉄工の今後の展望】

私たちの今後の展望としては、主力事業であるロボットSIerとしての事業をさらに発展させていくとともに、AI技術の活用など、新たな可能性も積極的に追求していきます。
また、年間休日を160日まで増やすことや、人事評価制度の整備、企業ブランディング戦略の推進などを通して、従業員一人ひとりがより一層やりがいと誇りを持って働ける環境づくりを目指していきます。
私の強いリーダーシップのもと、株式会社松本鉄工はこれからも産業機械の自動化分野で革新を続け、お客様の事業発展、ひいては社会全体の発展に貢献していくと信じています。
変化を恐れず、常に新しいことに挑戦していく姿勢を持ち続け、「設備で変える、現場と事業の未来」を実現していきます。
取材担当者(丸山)の感想
主力事業の発展に加え、AI技術の活用や働き方改革など、常に未来を見据えた取り組みを進めていることに感銘を受けました。従業員がやりがいを持って働ける環境づくりへの強い commitmentを感じましたし、今後の更なる発展が非常に楽しみです。
