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変化を恐れず「働く」を支える老舗の挑戦

2025年05月20日

鈴木産業株式会社

変化を恐れず「働く」を支える老舗の挑戦


静岡県富士宮市に本社を置く鈴木産業株式会社は、創業から88年を迎える作業用品の専門企業です。「働く人が身につけるアイテム『全て』」をテーマに、ワークグローブ、ワークソックス、ワークブーツ、レインウェア、ワークアパレル、シートなど、幅広い製品を提供し、働くすべての人を足元からサポートしています。長年の歴史の中で培われた信頼と、時代の変化に柔軟に対応する姿勢を強みとし、自社ブランド「フジマーク」「ミグラント」「リライアブル」「無敵」をはじめとする高品質な製品は、多くのユーザーに支持されています。今回は、鈴木産業株式会社の社長に、これまでの経緯、事業への想い、そして未来への展望についてお話を伺いました。


<聞き手=丸山素輝(学生団体GOAT編集部)>


【今までの経緯・背景】老舗の歩みと変化への挑戦

弊社は1937年に創業し、おかげさまで今年で88周年を迎えることができました。創業当時は、作業用品を専門とする会社は非常に少なかったと聞いております。しかし、時代の変遷とともに同業他社が増加し、現在では全国に多くの競合が存在する、競争の激しい業界となりました。そのような環境の中、長きにわたりお客様にご支持いただけてきた背景には、常にお客様のニーズを第一に考え、変化に柔軟に対応してきた姿勢があると考えています。

もともとは専門商社としての色が強く、海外との貿易や卸売を主な事業として展開しておりました。しかし、時代の変化に対応するため、現在では「フジマーク」「ミグラント」「リライアブル」「無敵」という4つのオリジナルブランドを立ち上げ、自社での販売も積極的に行っています。このような複合的な事業形態は、同業他社にはあまり見られない、長年の歴史の中で培われた独自の強みと言えるでしょう。

しかし、歴史の長さは決して安定を意味するものではないと私は考えています。常に時代の変化に対応していかなければ、長年の歴史も意味をなさなくなってしまうからです。特に消費者の思考は日々変化するため、常に末端のユーザーが何を求めているのかという情報を収集し、それを商品開発に活かすことを最も重要視しています。

取材担当者(丸山)の感想

88年という長い歴史を持つ鈴木産業株式会社様が、決して現状に満足せず、常に変化を恐れずに挑戦し続けていることに感銘を受けました。創業当時から時代のニーズに合わせて事業形態を変化させてきたこと、そして今もなお、消費者の求めるものを追求し、商品開発に活かしているというお話から、老舗でありながら常に新しいことに取り組む企業文化を感じました。歴史の重みと革新への意欲が両立している点が、長年お客様に支持されてきた理由なのだと理解しました。

取材担当者(丸山)の感想


【事業・業界について】「働く」を支えるという使命

当社の事業は、「働く人の豊かな明日のために」というモットーのもと、働く人が身につけるアイテム全般を扱う「作業用品のトータルプランナー」です。私たちは、作業用品を単なる保護具としてだけでなく、働く人の心までも支える重要な役割を担うと考えており、品質、機能性、耐久性に優れた製品を提供することを使命としています。

取り扱い製品は多岐にわたり、ワーキングソックス(純綿靴下、純綿軍足、カジュアル靴下、五本指靴下、消臭靴下等)、ワークブーツ(各種長靴、特殊長靴、安全靴、作業靴、地下足袋、インソール)、レインウェア(ワークレイン、アウトドアレイン、ヤッケ)、ワークアパレル(作業着、シャツ、ツナギ、婦人ウェア、エプロン、帽子、不織布、ベルト、タオル)、シート(ブルーシート、UVシート)など、現場作業から通勤、通学、日常使いまで、あらゆる「働く」シーンをサポートしています。自社で企画開発を行うだけでなく、海外戦略製品の企画や海外提携も積極的に展開し、グローバルな視点でお客様のニーズに応えています。

近年、特に注力しているのが自社ブランドの開発です。お客様に信頼され、長く愛される製品をダイレクトに届けたいという思いから、「フジマーク」「ミグラント」「リライアブル」「無敵」といったブランドを展開し、市場で高い知名度と信頼を得ています。これらのブランドを通じて、消費者のニーズにきめ細かく対応した高品質なワークアイテムを提供することで、働く人が日々の業務を安全かつ快適に行えるようサポートし、社会を支えているという強い使命感を持っています。

取材担当者(丸山)の感想

鈴木産業株式会社様の事業は、単に作業用品を販売するだけでなく、「働く人を支える」という強い使命感に基づいていると感じました。「働く人の豊かな明日」という言葉には、単に商品を提供するだけでなく、働くすべての人々を応援したいという熱い想いが込められていることを深く理解しました。多岐にわたる製品ラインナップやグローバルな展開からも、そのサポート体制の広さと深さが伺え、社会全体を活性化させるという意識の高さに感銘を受けました。

取材担当者(丸山)の感想


【学生へのメッセージ】採用の現状と求める人物像


現在、新卒採用においては厳しい状況であると率直に感じています。大手企業と比較すると、給与面で見劣りしてしまう部分があり、なかなか優秀な人材の確保が難しいのが現状です。かつては新卒採用にも力を入れていましたが、近年はパート社員の募集に注力しています。しかし、若い世代の採用に対する意欲がなくなったわけではありません。新卒採用が長らく停滞している現状を打破するため、インターンシップ用の資料を作成するなど、様々な取り組みを行っています。

採用活動においては、給与水準だけでなく、会社のコンセプトや理念を理解し、共感してくれる人材を求めています。私たちは、「働く人の豊かな明日」を創造するという理念に共感し、共に成長していきたいという意欲のある若い力を必要としています。早期離職の問題についても認識しており、給与だけでなく、会社の雰囲気や人間関係、仕事内容のミスマッチなどが離職理由の上位を占めるという話も聞いています。

このような現状を踏まえ、今後も様々な方法を模索しながら、若い世代とのコミュニケーションを図っていきたいと考えています。私たちと共に、「働く」を支えるという意義のある仕事に情熱を持って取り組んでくれる学生の皆さんの応募を心からお待ちしています。

取材担当者(丸山)の感想

鈴木産業株式会社様の率直な採用状況のお話から、中小企業が抱える現実的な課題を認識しました。しかし、その中でも若い世代との繋がりを大切にし、理念に共感してくれる人材を求めている姿勢に感銘を受けました。給与面だけでなく、仕事のやりがいや会社の理念に重きを置く学生にとって、共に成長できる魅力的な環境であると感じました。インターンシップなどの取り組みを通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする姿勢は、学生にとって安心感に繋がるのではないでしょうか。

取材担当者(丸山)の感想


【今後の展望】100周年に向けてと未来への挑戦

当社は、12年後の創業100周年に向けて、現在の従業員とともにその節目を迎えられるよう、会社を存続させていくことを当面の目標としています。そのためには、世の中に必要とされる商品を常に提供していくことが最も重要であると考えています。過去の成功体験に固執することなく、時代の流れに対応し、変化し続ける消費者のニーズを捉えながら、商品開発に力を入れていく方針です。

歴史ある企業でありながらも、現状維持ではなく、常に新しいことに挑戦していく姿勢は、企業の持続的な成長に不可欠と言えるでしょう。私たちは、長年培ってきた信頼を基盤に、革新的なアイデアを取り入れ、より快適で安全な作業環境の実現に貢献していきたいと考えています。

採用に関しては、半永久的に取り組んでいかなければならない課題であると認識しており、今後も様々な方法を模索していく考えです。特に若い世代とのコミュニケーションを円滑にし、会社の魅力を効果的に伝えていくことが重要になると考えています。100周年に向けて、新たな仲間を迎え、共に未来を創造していけることを楽しみにしています

取材担当者(丸山)の感想

創業100周年という大きな目標を掲げ、現状に甘んじることなく常に未来を見据えている鈴木産業株式会社様の姿勢に、力強いエネルギーを感じました。変化を恐れず、新しいことに挑戦し続けるという言葉には、老舗企業の底力と未来への希望が込められていると感じました。若い世代とのコミュニケーションを重視し、共に100周年を迎えたいという思いは、学生にとっても心強いメッセージとなるでしょう。今後の更なる発展が非常に楽しみです。

取材担当者(丸山)の感想