株式会社アルトは、岐阜県岐阜市を拠点に、愛知県も含めて医療・介護・福祉サービスを多角的に展開する企業です。メイホーグループの介護セグメントとして、デイサービスや住宅型有料老人ホーム、訪問介護、ケアプラン作成などを幅広く運営。理学療法士による個別リハビリ指導や脳活性化メニューなど、利用者一人ひとりに合わせた「個別対応」を徹底し、楽しみながら心身の課題を克服するリハビリテーションを重視しています。今回は、2025年9月に代表取締役社長に就任した入學社長に、経営への思いと未来のビジョンを伺いました。

30年のキャリアを経て挑む「社長」という新たなステージ
私は2025年9月から株式会社アルトの代表取締役社長に就任しました。社長としてはまだまだ「卵」のような存在であると自覚しています。それまでは約30年間にわたり医療・介護・福祉の業界でキャリアを積み重ねてきました。
55歳という年齢になり、これまでの経験をもっと生かせる環境を求めていた時期に、20年来の知り合いであった現アルト会長から「一緒に働かないか」と声をかけていただいたことが入社のきっかけです。アルトの施設については、入社前から「素晴らしい施設だ」という認識を持っており、私自身もそのような場所で働きたいという強い思いがありました。
経営者としての重い責任やプレッシャーは常にありますが、それさえも楽しんでいくことこそが、社長としての務めであると考えています。この年齢で全く新しい環境に飛び込み、経営というゼロからのスタートを切ることは大変な挑戦ですが、「ここで自分の経験を生かし、共に働きたい」という思いが勝りました。
取材担当者(石嵜渉)の感想
55歳で「自分はまだ卵」と語る謙虚な姿勢に感銘を受けました。キャリアの後半戦であっても、自らの経験を信頼できる組織のために投じる情熱は、「働くことの真の意味」を考える大きなヒントになるはずです。挑戦に遅すぎることはないという力強いメッセージを感じました。


「職員の幸せ」がご利用者様を救う
私が経営において最も重要視しているのは、アルトで働いてくれている約230名の職員たちが幸せになることです。介護・福祉の現場では「ご利用者様のために」という言葉が先行しがちですが、職員自身が満たされ、幸せを感じていなければ、心のこもった介護を提供することは到底できません。
会社がまず職員を幸せにし、その幸福が並行してご利用者様にも同時に広がっていく関係こそが、私の理想とする組織の在り方です。メイホーグループ全体でも「職員の幸せを追求する」という考えを共有しており、アルトもその確固たる土台の上で運営を行っています。
職員が幸せであれば、自然とご利用者様への対応も温かく丁寧なものになります。この好循環を生み出すことが、経営者としての私の最大の使命です。
取材担当者(石嵜渉)の感想
「まず職員を幸せに」という考え方は、福祉業界に限らずあらゆる業界で重要な視点です。就活において企業を選ぶ際、従業員の幸福をどう捉えているかを見極めることの大切さを改めて感じました。


AIとの共生で挑む福祉の革命
昨今の世の中は、かつての産業革命や情報革命を凌駕するほどの「爆発的な革命」の最中にあります。AIの進化は凄まじく、この変化にしっかりついていかなければ、企業として生き残ることはできません。私自身も昨年ガラケーからスマホに切り替え、AIを日常業務に使用するなど、新しいテクノロジーを学ぶ努力を始めました。
具体的には、現場の負担軽減のためにDXを積極的に推進しています。これまではご利用者様のバイタルデータや食事摂取量などを紙に書き、システムに打ち込み直すという二度手間が発生していました。これを音声入力によってAIが直接カルテへ反映させる仕組みを今年中に導入し、職員がより「心の通ったケア」に集中できる環境を整えていきます。
取材担当者(石嵜渉)の感想
「福祉×AI」という対極にある要素を融合させ、職員の負担軽減と質の高いケアを両立させようとする姿勢に、業界の未来を感じました。テクノロジーを使いこなしながらも、目的は常に「人の幸せ」にあるという一貫性が印象的でした。


地域共生社会の実現に向けて
私たちの未来の目標は、単に施設を増やすことではありません。理学療法士などのセラピストが介護予防やリハビリを強力にサポートし、高齢者が再び地域の自治会活動やコミュニティに戻っていける手助けをしたいと考えています。
介護を受けることをネガティブに捉えるのではなく、リハビリを通じて再び社会に参加する「ポジティブな通過点」に変えていくことが必要です。地域の中で誰もが役割を持って生活できる社会を、アルトは創り上げてまいります。
機能訓練によって今まで参加できていなかった高齢者が、再び地域の輪に戻り、手助けをできるような仕組みを構築していくことが、私たちの目指す未来です。
取材担当者(石嵜渉)の感想
単なる施設運営に留まらず、地域全体を活性化させる構想は、福祉が地域創生の核になれる可能性を示しています。就活生の皆さんも、企業が社会にどのような価値を提供しようとしているのかを見極める視点を持ってほしいと思います。
