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【株式会社シーナ 糟谷社長】失敗を糧に挑み続ける「ピンチはチャンス」の起業哲学

2026年04月11日

株式会社 シーナ

【株式会社シーナ 糟谷社長】失敗を糧に挑み続ける「ピンチはチャンス」の起業哲学

株式会社シーナは、兵庫県神戸市に拠点を置き、介護業界において事業を展開する企業です。同社は「あきらめない介護」、「明るい老後」、「望まれる給食」を掲げ、超高齢社会をサポートしています。

事業は主に、ご利用者の「自立」と「暮らしを愉しむ」ことを目指す介護事業部(デイサービス「アーチ」、訪問介護、居宅介護支援事業所など)と、高齢者の「安心」「安全」「快適」な暮らしを支える住宅事業部(翔月庵)から構成されています。さらに給食事業部も展開し、食事を通した健康管理にも力を入れています。

同社は、介護保険制度が開始された翌年(2001)に起業し、2026年で創立25周年を迎えます。シーナグループには、システムプラネット(介護保険ソフト「楽々ケアクラウド」開発販売)やアーチスタッフサービス(人材(外国人含む)派遣紹介・教育事業)といった関連会社もあり、多角的に高齢化社会のソリューション提供を目指しています。

自身の困りごとを事業に変えた起業の原点

私は大学卒業後、自動車業界に進み、その後医療系の会社で医療保険制度について長く経験しました。自分自身でチャレンジしたいという思いから、東京でコンピューター会社に入り営業を6年間担当しました。このコンピューター業界での経験が、今の事業にも強く関わっています。

起業の大きなきっかけは、私の父親が脳梗塞で倒れ、寝たきりになったことです。当時横浜にいた私は、生まれたばかりの子供を抱えながら地元の加古川へ帰らなければなりませんでした。自分で困った経験をしたからこそ、その困りごとを形にして解決したいという思いが起業の原動力となりました。

起業したのは介護保険制度が始まった翌年でした。医療保険制度の経験があったため制度の理解がすぐにでき、介護業界でやっていこうと決めました。

取材担当者(石嵜渉)の感想

糟谷社長の起業は、ご自身の切実な家族の経験が深く関わっています。自らが困ったことを解決したいという強い思いが、社会課題解決の事業を生み出す原動力になったのです。多業種での経験を積み、社会貢献性の高い分野で起業するという行動力は、就活生にとって大きな学びとなります。

取材担当者(石嵜渉)の感想

リスクを恐れず飛びつき、祭りを楽しむ経営哲学

経営者になるということは、自分が全ての責任を引き受けるということです。私の経営における信条の一つは「ピンチはチャンス」です。目の前のリスクをヘッジするのではなく、ピンチにも飛びつきます。多くの会社がなくなっていく中で、よくここまで続けてこられたと思います。

社内の文化として大切にしているのは「明日は祭り!」という考え方です。私は地元播州の喧嘩祭りを見て育ち、祭りが大好きです。祭りは1年かけて準備しますが、皆ワクワクして血が騒ぐ気持ちで取り組みます。

経営者は仕事を毎日やらなければならないものですが、社員には「明日は祭り」という思いでワクワクしながら取り組んでほしいのです。しんどい、辛いと思いながら過ごすのと同じ一日なら、ワクワクしたいと考えています。

取材担当者(石嵜渉)の感想

「祭り」の哲学は、仕事に内発的な動機付けを与える素晴らしい考え方です。成功した時の喜びや達成感に賭ける情熱こそが起業家精神の核であり、この姿勢がチャンスを拾う能力に繋がっているのでしょう。

取材担当者(石嵜渉)の感想

倒産危機を乗り越えたキャッシュフロー戦略

起業2年目でデイサービスに着手しましたが、最初のデイサービスで大失敗し、借金まみれになりました。雪だるま式に借金が増え、倒産の危機を何回も経験しました。

原因は介護事業の収益構造にありました。介護保険は月末締めで請求後、給付まで2ヶ月かかります。ベンチャー企業がこれをやると、先に給料を出し2ヶ月後にお金が入るため、資金繰りが回らないのです。

そこで倒産したホテルを買い取り住宅事業を始めました。住宅事業は家賃を先に受け取れるため、お金が回るようになりました。最大の教訓は「黒字の会社でも潰れることはあるが、赤字でも潰れない会社ができる」ということです。お金が回らなければ、会社は黒字でもすぐに潰れます。

取材担当者(石嵜渉)の感想

大失敗から学び、事業構造そのものを変えてキャッシュフローを安定させた経営判断は、ビジネスの核心を学ぶ貴重な教訓です。黒字倒産を避けるために全く異なるビジネスモデルを導入した戦略眼には驚かされます。

取材担当者(石嵜渉)の感想

若者へ送る「失敗を恐れず最後までやれ」

私は今67歳になり、会社を次世代に譲っていく段階にあります。次の目標は「輝く人を作りたい」ということです。介護、人材派遣紹介、システム開発販売という3つの法人を、次の世代にしっかり継承していきたいと考えています。

若いうちにやっておいた方がいいこととして伝えたいのは「失敗を恐れず、早く行動しなさい」ということです。私は42歳で起業しましたが、失敗しないと絶対うまくいきません。

失敗を認めないで最後までやるということが重要です。やめなければ答えは出ません。辛いことの方が間違いなく多いですが、そのしんどさを知らないと成功した時の喜びを感じることはできません。そのうまくいった経験を忘れずにいるからこそ、継続していけるのだと思っています。

取材担当者(石嵜渉)の感想

「失敗を恐れず行動し、最後までやめない」というメッセージは、リスクを避けがちな現代の若者に力強く響きます。成功の喜びは辛い経験を継続するからこそ得られるという視点は、キャリアを築く上で重要な精神論です。

取材担当者(石嵜渉)の感想