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4月 24, 2025

【鈴木産業株式会社】変化を恐れず「働く」を支える —

静岡県富士宮市に本社を置く鈴木産業株式会社は、創業から88年を迎える老舗企業です。「働く人が身につけるアイテム『全て』」をテーマに、ワークグローブ、ワークソックス、ワークブーツ、レインウェア、ワークアパレル、シートなど、幅広い作業用品を提供しています。長年の歴史の中で培われた信頼と、時代の変化に柔軟に対応する姿勢を持ち、自社ブランド「フジマーク」「ミグラント」「リライアブル」「無敵」をはじめとする高品質な製品は、多くのユーザーから支持されています。今回は、鈴木産業株式会社の社長に、これまでの経緯、事業への想い、そして未来への展望についてお話を伺いました。

【今までの経緯・背景】老舗の歩みと変化への挑戦
当社は1937年に創業し、今年で88周年になります。創業当時は、この業態の会社はほとんどなかったと聞いています。しかし、時代とともに競合他社が増え、現在では全国に多くの同業他社が存在し、競争の激しい業界となりました。そのような環境の中でも、長年にわたりお客様に支持されてきた背景には、お客様のニーズを第一に考え、変化に対応してきた姿勢があると考えています。
もともとは専門商社としての色が強く、海外との貿易や卸売を主な事業としていましたが、現在は「フジマーク」「ミグラント」「リライアブル」「無敵」という4つのオリジナルブランドを持ち、自社での販売も積極的に行っています。このような複合的な事業形態は、同業他社にはあまり見られない特徴であり、長年の歴史の中で培われた独自の強みと言えるでしょう。しかし、歴史の長さは決して安定を意味するものではないと私は考えています。常に時代の変化に対応していかなければ、長年の歴史も意味をなさなくなってしまうからです。特に消費者の思考は日々変化するため、常に末端のユーザーが何を求めているのかという情報を収集し、商品開発に活かすことを最も重要視しています。

事業・業界について】「働く」を支えるという使命
当社の事業は、「働く人の豊かな明日のために」というモットーのもと、働く人が身につけるアイテム全般を扱う「作業用品のトータルプランナー」です。単なる保護具としてだけでなく、働く人の心までも支える重要な役割を担うと考え、品質、機能性、耐久性に優れた製品を提供しています。
取り扱い製品は多岐にわたり、ワーキングソックス、ワークブーツ、レインウェア、ワークアパレル、シートなど、現場作業から日常使いまで、あらゆる「働く」シーンをサポートしています。自社で企画開発を行うだけでなく、海外戦略製品の企画や海外提携も積極的に展開し、グローバルな視点でお客様のニーズに応えています。近年、特に注力しているのが自社ブランドの開発です。お客様に信頼され、長く愛される製品をダイレクトに届けたいという思いから、「フジマーク」「ミグラント」「リライアブル」「無敵」といったブランドを展開し、市場で高い知名度と信頼を得ています。これらのブランドを通じて、消費者のニーズにきめ細かく対応した高品質なワークアイテムを提供しています。
私たちは、働く人が日々の業務を安全かつ快適に行えるよう、多種多様な製品を提供することで社会を支えているという強い使命感を持っています。「働く人の豊かな明日」という言葉には、単に商品を提供するだけでなく、働くすべての人々を応援したいという私たちの想いが込められています。お客様のニーズを的確に捉え、迅速に対応することで、社会全体の活性化にも貢献できると信じています。

【学生へのメッセージ】採用の現状と求める人物像
現在、新卒採用においては厳しい状況であると率直に感じています。大手企業と比較すると、給与面で見劣りしてしまう部分があり、なかなか優秀な人材の確保が難しいのが現状です。かつては新卒採用にも力を入れていましたが、近年はパート社員の募集に注力しています。
しかし、若い世代の採用に対する意欲がなくなったわけではありません。新卒採用が長らく停滞している現状を打破するため、インターンシップ用の資料を作成するなど、様々な取り組みを行っています。採用活動においては、給与水準だけでなく、会社のコンセプトや理念を理解し、共感してくれる人材を求めています。早期離職の問題についても認識しており、給与だけでなく、会社の雰囲気や人間関係、仕事内容のミスマッチなどが離職理由の上位を占めるという話も聞いています。このような現状を踏まえ、今後も様々な方法を模索しながら、若い世代とのコミュニケーションを図っていきたいと考えています。

【今後の展望】100周年に向けてと未来への挑戦
当社は、12年後の創業100周年に向けて、現在の従業員とともにその節目を迎えられるよう、会社を存続させていくことを当面の目標としています。そのためには、世の中に必要とされる商品を常に提供していくことが最も重要であると考えています。
過去の成功体験に固執することなく、時代の流れに対応し、変化し続ける消費者のニーズを捉えながら、商品開発に力を入れていく方針です。歴史ある企業でありながらも、現状維持ではなく、常に新しいことに挑戦していく姿勢は、企業の持続的な成長に不可欠と言えるでしょう。採用に関しては、半永久的に取り組んでいかなければならない課題であると認識しており、今後も様々な方法を模索していく考えです。特に若い世代とのコミュニケーションを円滑にし、会社の魅力を効果的に伝えていくことが重要になると考えています。