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3月 26, 2025
【ヤマカ醤油株式会社】150年の伝統を背負う覚悟

◇創業150年の老舗を継ぐということ◇
私は、明治5年創業の家業を受け継いでいます。小さい頃から「継ぐのが当たり前」という空気があり、それがとても嫌でした。自分の人生は自分で切り開きたいと思っていましたが、4姉妹の長女ということもあり、私がやらなければ妹たちに負担がかかると考え、最終的に家業に入りました。しかし、実際に経営に携わると、その仕事の奥深さややりがいに気づきました。大手企業とは異なり、 あらゆる業務を自分で対応する必要がありましたが、それが成長につながると実感しています。
◇経営者として大切にしていること◇
経営者として心掛けているのは、「人と向き合うこと」です。私はワンマンで引っ張るタイプではなく、社員の意見を聞きながら方針を決めるスタイルです。また、製造業の現場では信頼関係が何より重要なので、従業員が安心して働ける環境を整えることも意識しています。醤油作りは発酵という自然の力を活かしたものなので、人の手で助けてあげることが大切です。それと同じように、社員一人ひとりの能力を引き出せる環境を作るのが経営者の役割だと考えています。
◇挑戦し続ける開発の面白さ◇
伝統を守る一方で、時代のニーズに合わせた新しい商品開発にも力を入れています。例えば、卵を使わないマヨネーズの開発は、アレルギーを持つ子どもたちのために始めましたが、ビーガンや健康志向の人たちからも支持を受けています。また、オーダーメイドの調味料開発にも取り組んでおり、企業と協力して独自の味を作ることは大きなやりがいがあります。こうした開発には、柔軟な発想と挑戦を続ける姿勢が必要です。
◇若い世代へのメッセージ◇
仕事を通じて感じたのは、「好きかどうかではなく、続けられるかどうかが大事」ということです。どんな仕事でも壁にぶつかることはありますが、それを乗り越えていくことで人として成長できると実感しています。最初からやりたい仕事に出会える人は少ないかもしれませんが、目の前の仕事に向き合い、楽しめる部分を見つけていくことで、自分のキャリアを築いていけるはずです。